目覚めよ!1億2千万の羊たち!!
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#25  未来の衝撃
 ストレス環境下の社会を見ると、一般階層のストレス反応が3段階に区別できるという。
 第1段階は攻撃を加えられた大衆は、スローガンを作って表面的には身を守る。
 しかしこれは危機の源を突き止めた事にはならず、状況が理解できない。
 従って有効的な防衛策を確立できず危機は持続する。
 
 第2段階の反応は解離とも言えるもので、大衆は分裂を引き起こす。
 これは危機が続き、社会秩序が崩壊した時に起こる。

 第3段階の反応は、「自分だけの現実」世界に引きこもって実際の危機から目をそらす、というものだ。
 こうした反応には、強度の達観的な理想主義と現実に適応できない病的症状とが見られる。
 
 人間行動学を専門分野とし、洗脳研究で最先端を行くタヴィストック研究所では、これを「深層域侵襲」と呼ぶ。
 
 1950年代にニューヨーク、ロサンゼルス、フィラデルフィア、シカゴで勃発した「不可解なギャング抗争」は、タヴィストックがアメリカに作ったSRC(スタンフォード研究所)が計画し,わざと社会にショックを与えて不安の波を起こそうと入念に仕組んだもの、とジョン・コールマン博士は述べている。

 1958年にはおよそ200を超えるギャンググループがいた。
 10年近くに渡って世間をにぎわし続けた後、1966年に忽然と彼らは姿を消した。
 
SRCがターゲットとしたグループ(ギャングが出没した地域の市民)は、スローガンを唱えて防衛し始めた。 
 これこそタヴィストックが第1段階と呼んだ反応であり、ターゲットとなったグループは危機の源を突き止められなかった。

 ギャングの抗争による危機の第2段階は「分裂」だった。
 ギャングのいない地域に住んでいる人は、「ギャングが近所にいなくてよかった」 と胸をなでおろした。
 これは気付いているいないに関わらず、危機の持続によって、社会秩序が崩壊し始めたという事実を示唆している。

 ギャングの抗争に影響されなかった人々は、危機の源が突き止められないために自己防衛を図る解離性障害、いわゆる「現実不適応症状」まで起こしたのだ。

 このギャング抗争の目的は、社会は総じて安全ではないとのメッセージを一般家庭に送り、不安を生じさせることだ。
 第2に、組織された社会はこうした暴力に対し全く無力だとわからせること。(警察などの治安当局は、この時なぜか効果的に対応しなかった)
 第3に、社会秩序が崩壊しつつあることを悟らせることである。

 ギャング間抗争が姿を消した60年代後半、アメリカ社会にドラッグ使用が増加するが、これはタヴィストックのいう 「未来の衝撃」 として知られる。
 「未来の衝撃」とは、情報を吸収しきれないほど、一度に押し寄せる一連の事件によるショックをいう。
 
 精神が処理できる変化の量や性質には明らかに限度がある。
 ショックが続いた後では、ターゲットとされたグループはこれ以上選択ができなくなり、代わって無関心がはびこる。
 こうしたグループは管理しやすく、反抗することなく従順に命令に従う。
 当然ながらこうしたターゲット・グループは多くの選択肢からの逃避手段として、進んでドラッグに溺れるようになる。
 こうしてドラッグはいわゆるビート・ジェネレーション、ヒッピーの間に急速に広まっていった。

 「Turn on,tune in,&drop out=LSDに同調して、社会から脱出(ドロップアウト)せよ」 に象徴されるカウンターカルチャー(反体制文化)の背後にはタヴィストックと、そしてCIAのプロジェクトがあった。

 そう、あの悪名高きマインド・コントロール計画、「MKウルトラ」である・・・
 MKウルトラでは少なくとも185人の科学者と80のアメリカ諸機関が関係しており、その中には刑務所、製薬会社、病院、さらには44の医科大学が含まれていたという。
 
 この計画には、化学的手段による人間行動と知覚の改変、「自白剤」の製造、感覚の剥奪、宗教的カルト、マイクロ波、心理的条件づけ、精神外科、薬物実験、脳内移植、放射線、電気ショック、拷問、継続的なノイズ(ホワイト・ノイズ)、生物兵器、精神探索(サイキック・リサーチ)、等の分野で数々の残虐行為が行われた・・・
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